みなさま、ごきげんよう。
私はナンシー・メープル。
宮崎駿にそそのかされてダイヤモンドの謎を追って東村山に行くはずが本川越とかいうところまで来てしまったの。
荷物は盗まれるわ、隣で寝ていた女性のお財布をいただき損ねるわ、西武新宿線の恐ろしさが身にしみたところ。
前途多難な冒険だけれど、私はくじけないわ!
さあ今日も「クリムゾンダイヤモンド」のお話が始まりますよー!
ジャック:
あのまま駅で一夜を過ごそうとするだなんて、あなた方は見かけによらず命知らずのようだ。
人気のない夜の本川越駅には野犬や猪もうろついていると聞いています。
きっと怖い目にあっていたことでしょう。
ナンシー:
ジャックさんが迎えに来てくださって本当に助かりました。
ところで、宿はまだ遠いのかしら?
ジャック:
いや、私はあなた方を迎えに来たのではなく旦那様を迎えに来ただけで、もう終電も終わって危険だから声をかけただけ…
うん、まあ、もうすぐ着きます。
ジャック:
さあ着きました。
旦那様、荷物をお持ちします。
キミ様とナンシー様の荷物もお持ちしましょう。
ナンシー:
私の荷物は盗まれてしまったの…。
盗まれまいと必死に抵抗したのだけれど、あの憎き犯人は私にひどい暴行を加え、とても口には出せないような汚い言葉を私に浴びせながら走り去ったのだわ。
なんて恐ろしい出来事…。
あの時の光景を思い出すたびに
マイハートが痛むのです。
キミ:
ジャックさん、アルバートさん、終電を乗り過ごして途方に暮れる私とナンシーさんに宿をご提供いただき、本当に感謝しています。
彼女の話ですが、彼女が荷台に乗せた荷物を盗まれたのは本当ではあるものの、彼女と私は本川越行の急行電車の中で爆睡していたので犯行現場は全く見ていません。
虚言癖があるようなので話を10分の1くらいに薄めて聞くと良いかと思われます。
あと、私は
彼女に財布を盗まれそうになりました。
…申し訳ありません。
思いがけない情報が多すぎて、理解が追いついておりません。
取り急ぎ、お部屋を案内いたしましょう。
ナンシー:
個室でないのはとても不満だけれど、夕食もご馳走してくれるそうだし、一晩中一緒にいれば、さすがにキミさんの隙も増えることでしょうから、これはこれで良しとしましょう!
ね、キミさん?
キミ:
あなた、私の財布を盗む気まんまんなのね。
財布にはお金がそれほど入ってないのに、なぜそんなに執拗に狙うのかしら…。
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