「ダレカレ」をプレイしますよ!
ん。
…やばい。
これは、迂闊に手を出してはまずいヤツだった。
「プレイしますよ!」なんて軽薄なノリではプレイできない。
本当にスミマセンでした、どうか許してください。と心から謝りたい気持ちだ。
奥さんや旦那さんのいるアラフィフくらいの年齢の人にとって、こんなに刺さるゲームはない。
いや、刺さるという表現は生ぬるく、「ぶっ刺さる」あるいは「貫通」。
いやいや、それすら生ぬるい。
刃がギザギザになっていて、刃が通ったところはボロボロになって再生不可能、みたいな。
少女の住む家に見知らぬ男性がいます。
このひとは誰?
私のお父さんはどこに行ったの?
から物語が始まります。
チャプターは3つで、2つ目くらいで大体の想像がつき、チャプター3でその想像がほぼ正解であることに気づくでしょう。
ミニゲームは色々種類がありますが、ちょっとめんどくさいな、と思う頃に全貌が分かり、「ミニゲームがめんどくさいとか思ってスミマセンでした」と、また謝りたくなります。
ここからネタバレ全開で書きますが、このゲームは60分でクリア&600円なので、このゲームに興味のある方はこの日記を読むことをやめちゃって、ただちにプレイしてください。
そして、もしよろしければ、この日記の続きを読みにお戻りいただければ幸いです。
あ、いや、プレイ直後は泣いているかもしれませんので、気持ちが落ち着いてから、また後日、くだらいないものに触れて気分転換したいな、と思った頃にまた、お願いします。
この「皺(しわ)」というコミックを読んだ時、ボクはめちゃくちゃ衝撃を受けたんです。
このコミックではアルツハイマーに侵された主人公が、いろんなことを忘れていき、やがて全てが曖昧になってしまいます。
全てが曖昧になった描写として、ページをめくると、見開きが真っ白なんです。
この本はサイズがA4サイズくらいでっかいんです。
でっかい真っ白がダブルサイズでドン!で、ガーン!なんです。
(このタイミングで驚きの陳腐表現)
元銀行マンで、老人ホームに入ってきた時はキリッとしてた主人公なのに、全てが分からなくなってしまう。
自分の家族でさえ。
最後まで読んでから最初の方をチラッとでも読み返したりすると恐怖倍増ですよ。
こんなにキリッと、しっかりと、してたのに…。
みたいな。
そして、このコミックは最後まで読んだら最初から読み返したくなるようなどんでん返しっぷりなんですよ。
そして読み返してぞっとするという…
あなた、ココまで想定して描きましたね?
みたいな。
スクリーンショットのシーンは、主人公が手を洗おうとしているシーンです。
画面上のボタンを順番通りに押すと、蛇口をひねって水を出し、石鹸を手につけ、手を洗う、という作業を行います。
正しいボタンは3つなんです。
それをただ順番通りに押すだけなんです。
でも、小憎らしいことに、ボタンが動いたり、そもそもの位置が少しずつ変わったりして、なかなか順番通りに押せないんです。
ただ手を洗うだけのことが、
できないんです!
やめろ!
こんな怖いことを表現するな!
やがて自分の身に起きるかもしれないことを前もって体験させないでくれ!
このゲームは、登場人物の心の動きや、これまで困難を乗り越えてきた様子を、うまーく表現しやがるんです。
そして、エンディングを見ながら、これからも乗り越えていけよな、とか思っちゃうんです!
ボクの頬を流れるこの涙はなんの涙なんだ!?
この、妙に晴れやかな気持ちはなんだ!?
みたいな、そんなゲームでした。
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