少年は「スプラトゥーン3」のプレイ動画を見たかった

ねえガルシアさん、ガルシアさん!
一体全体どこに行くというのですか?
せっかくの休日なので、家にこもって「スプラトゥーン3」のプレイ動画を見まくりたいんですよ。
ねえガルシアさん、ガルシアさん…!

私の名前を、そう何度も呼ぶのをやめなさい。
そして「スプラトゥーン3」はプレイ動画を見まくるのではなく、プレイしたらどうだね?

ちっ、くそったれのガルシアさんめ!

ああ帰りたい!

帰って「スプラトゥーン3」のプレイ動画を見たい。

ああ「スプラトゥーン3」のプレイ動画を見たい!

ああ「スプラトゥーン3」のプレイ動画を見たい!!

ああ「スプラトゥーン3」のプレイ動画を見たい!!!

ああ「スプラトゥーン3」のプレイ動画を…

げっ、ガルシアさんが微笑んでる!

きもっ!

ガルシアさん、お待ちしておりましたわ。
あら、そちらはどなた?

ちょっ…超絶美少女!

まるでゲーム画面から飛び出てきたかのようだ!

やあエイミー。

彼はジョン。
私の弟子なんだ。

まだ一人でオムツも履けないひよっこさ。
私がイチから教えてるんだ。

ちっ、ガルシアさんめ!
よりによって超絶美少女の前で、僕の事を”ひよっこ”と呼んだな!?

誰がお前のパンツを洗ってると思ってるんだ!?
もう”ガルシア”って呼び捨てにしてやる!

僕がニンテンドースイッチを持ってないことを知っていながら「プレイ動画なんて見てないでプレイしなさい」なんて言いやがって!

本当に嫌なオヤジさ!

次の誕生日には絶対にスイッチを買ってもらうからな!

いや、それはともかく、ガルシアさん、いや、ガルシアなんかはどうでもよくて、この子と仲良くならないと!

傷跡を残さないと!


はじめましてエイミー。
僕はジョン。

突然だけど、この鍵を使った芸をしまーす!


この鍵を右目に…!

右目に…!

鍵を…!

ぐああ!

超いてえ!

いてええええ!


救急車!
救急車!


ジョン、なんてことを!
芸っていうか、自殺じゃないか!


ジョン!
死ぬなよ、ジョン!

ジョン…!


気がつくと
ガルシアさんの汚い声が聞こえない。

とても静かだ…。

あれ、お墓にいる…?

霧の中に人の影が見えるぞ…。

ああっ!

ガルシアさんがエイミーちゃんに膝枕されてる!

なんてこった!

もう許せん!

ぶっ殺してやる!


は!

…夢か!

そうか、僕はエイミーちゃんに気に入られたい一心で一発芸をやろうとしたけれど、あわや自殺、みたいな結果でフィニッシュしてしまったんだ!

ガルシアさんめ!
(八つ当たり)

おや、ベッドの脇に本が置いてある…。
入院を余儀なくされた僕への差し入れかな…。









…トイレはどこかな。


あれ、目から血が出てるぞ。
僕が一発芸をやろうとしたのは右目だったような気がするけど…。

口からも血が出てる。

血って鉄の味がするんだな…。

あ、今、ちょっとかっこいい事を思ったかも。
このフレーズ、エイミーちゃんの前で言ってみよう。

あー、ジョンくん。

気が付いた?

僕ね、君のお医者さん。

なに?僕の本読んでたの?
ダメじゃん、君の年齢でそんなの読んじゃー。

それはともかくさ、君、体がグズグズになっちゃう病気にかかってるみたいだから、しばらく入院していきなさいね。


体がグズグズになっちゃう病気ってなんだよおおおお!

うわああ、ほんとにグズグズだー!

うおおお、こんな手じゃ、トイレに行ったってあばばjdふぁjsdふぉいあをえjkrkぁjf;sjdふぉいあうぇrl;kじゃl-!!!!!


…みたいな出来事を急に思い出しちまったよ。
15の春さ…。

…おまえ、あぶねえガキだったんだな。

【青春の春 ~完結~】

ということで「フェイス」をクリアしたぜーっ!


チャプター2は「チャプター1と代り映えしないなあ…」と思ってしまいましたが、チャプター3がとても面白かったなあ!
結構ドキドキしながらプレイしました。

レトロなグラフィック、演出やカットシーンの異様に滑らかなアニメーション、”テキスト読み上げ”な感じの音声、重低音効かせまくりなBGMなどなど、素晴らしかったです!

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